瓢箪日記

備忘録

綴プロジェクト 狩野派の美をめぐる

綴プロジェクト「三寺院特別展示」〜狩野派の美をめぐる〜

天球院2016.1.9-3.18、等持院大覚寺2.20-3.18

 

京の冬の旅(非公開文化財特別公開)を見に行ったつもりが、綴プロジェクトの実力と貢献を確かめる旅に出ていた。要するに、寺院の障壁画が傷まないように複製画をはめ、実物は博物館で管理するという着々進行中のプロジェクト。実物の障壁画がはまっていることで貴重な天球院もいつの間にか陥落していた。正確には一部は複製で一部はオリジナルなのだが、もう本当に見分けがつかない。逆に、大徳寺聚光院では複製ではない実物が博物館から戻って来て特別公開中(2017.3.26まで)。こうして大人数のツアー客が押し合いへし合いして出窓に手をついたり柱にもたれているのを見ると、複製プロジェクトやむなしとも思う。天球院ではメトロポリタン美術館所蔵の狩野山雪「老梅図襖」が狩野山楽・山雪による障壁画の廊下に展示されていて、至近距離で見比べることができる。