瓢箪日記

備忘録

とりづくし―干支を愛でる―&特集陳列 生誕300年 伊藤若冲

京都国立博物館、開催中 -2017.1.15

 

これが京都文化の底力...! ありがちな酉展に若冲展を抱き合わせ。酉展では若冲へとつながる南蘋風の宋紫石「牡丹双鶏図」や狩野永良「白梅群鶏図」、そして長山孔寅が若冲に倣った鶏と四条派風草花を組み合わせた「群鶏図屏風」を出陳。スムーズに若冲展へとつなげる。若冲作品は初公開や数十年ぶり公開の珍品を織り交ぜつつ、40代、50代、そして晩年へと至る変遷を辿ることができるぜいたくなラインナップ。「乗興舟」は巻頭から巻末まで一望できる。展示の最後は「百犬図」、「果蔬涅槃図」でしめる堂々の展観だ。650円の薄いけれど充実の図録も出版。

酉展では他にも吉州窯の玳ヒ天目、斉白石、「十二類絵巻」に雪舟までと豪華。言うことなし。

干支展といえば東京国立博物館の「博物館に初もうで」でも様々な珍品が出ている。貴重な機会なので見ておくべし。