瓢箪日記

備忘録

ジョルジョ・モランディ 終わりなき変奏

東京ステーションギャラリー、2016.2.20-4.10

 

作品リストにずらりと「静物」が並ぶ、特定モチーフの繰り返しが特徴のモランディ展。日本人の感性に合うのか、意外と混雑している。こちらに何かを気づかせるよう内省させる力がモランディ作品にはあり、フェルメールのような静かさや勤勉さが魅力の一つなのだろう。会場内のパネルの文章を作品リストと配布しているのは有り難い。が、セクションごとの区切りと解説が、他のセクションとどう違うのかが今ひとつよく分からない。さすがモランディ。ただこうしてまとめて見ることができなければ、モランディの良さや目指そうとしたことは見えてこない。油彩がメインだが、水彩が意外と良い。学生時代に訪れたボローニャは陰影深い街だった。

東京ステーションギャラリーの赤煉瓦壁には合う作品と合わない作品がある。何年も前のジェームズ・アンソール展はぴったりだったが、モランディは今ひとつしっくりこない。