瓢箪日記

備忘録

花ひらく琳派

花ひらく琳派 絵画とやきものでたどる装飾美の系譜

 特別出品ー本阿弥光悦作【国宝】白楽茶碗 銘 不二山

サンリツ服部美術館-11/15.

 

今年2015年は「琳派400年記念祭」で京都が盛り上がりを見せている。諏訪湖畔の景勝地にたつサンリツ服部美術館は、本阿弥光悦作の楽茶碗(銘「不二山」)をはじめとする充実した琳派のコレクションを、同時代の焼きものと合わせて展示している。

本阿弥光悦・光甫、俵屋宗達、喜多川相説、尾形光琳・乾山、酒井抱一、鈴木其一とバランスよく作品を集めている。焼きものもまた楽家、織部、志野、阿蘭陀写しと釣り合いが取れていて、〈茶道具コレクターの視点から蒐集された琳派作品〉を活かした構成が工夫されている。

展示室は小規模で親密な空間である。宗達下絵、光悦書「四季草花下絵古今集和歌色紙帖」など名品や、抱一が『光琳百図』に写し取っている光琳「牡丹図」、『光琳百図』所収の光琳作品を展開した構図で、珍しく麻布に描かれた抱一「紅白梅図屏風」など資料的価値も高く見所ある作品を堪能できる。

絵画作品は前期・後期で大幅な入れ替えあり(9/14展示替え)。